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2011年09月

open!architecture

open!architecture(オープンアーキテクチャー)とは、
欧州各地で建物を一斉公開する歴史的なイベントを
日本初の試みとして展開している活動です。
2008年 東京都心部での開催を皮切りに、今年で3年目を迎え、
その輪を各地へ広げています。



今年はopen!architecture長野版を開催ということで、
ボンクラに協力依頼があり、ご案内を行う事になりました。

長野地区では、門前界隈を中心にした古い建物の活用事例を、
まち歩きをしながら紹介したいと思っています。

この機会に、普段はちょっと入りづらいなと感じている、
まちなかのお店やギャラリー、事務所などを見学してみませんか?

長野まちなか建築めぐり
日時:9月24日(土)14:00~
参加の申し込みは公式ホームページから。
参加費1,000円(資料、運営費として)


室内気候



「室内気候」という言葉、あまり聞き慣れない言葉だと思いますが、
この言葉はピーエスという会社の「空調」に対する考え方を表しています。

「空調」とは「空気調和設備」の略ですが、一般的に「空調」と言えば、
大抵の人はエアコン(パッケージ・エアーコンディショナー)を想い浮かべると思います。

例えば、「節電の為空調温度設定を28度にしましょう。」という言い方に表れているように、
エアコンは室内の空気の温度を一定にすることを旨としています。

しかし、ピーエスの「室内気候」という言葉には、
外に気候があるように、室内にも自然のリズムのある穏やかな形での気候があってもいいのではないか、
という考えに基づいています。

先日、この「室内気候」を実践するピーエスの岩手県八幡平市にある工場(IDIC)を見学してきました。



写真は、建物のアトリウムにある植栽桝(グリーンベット)。
とても建物内部とは思えない多様な植物群と、成長ぶりに驚かされます。
もっと驚くのは、このグリーンベットのすぐ脇に机や棚が並べられ、
事務室となっている光景です。森林とオフィスが同一空間にあるかのようです。
単なる温室ではありません。

「植物が元気に育つなら、人間にとっても良い環境のはず」という社長の言葉に、
全面的に納得してしまう「室内気候」がそこにはありました。

ピーエスの「室内気候」は、放射型冷暖房システムによってつくりだされます。

このシステムは、放射と自然対流で涼しさ・あたたかさをつくる単純な仕組みですが、
設備として導入すれば良いというものではなく、
建築計画(例えば間取り等)や利用者の使い方と密接に関係しています。

小さな熱源を連続運転することによって生まれる安定した室内環境と省エネルギー効果は、
これからの建築と、私たちの生活スタイルに積極的に取り入れたいシステムだとあらためて思いました。

ちなみに、シーンデザインが設計した「パティーナ家」「トヨタCCB川中島店」はこのシステムが導入されています。


長野門前古本市2011



本を手に、街へ出よう。
本はもっと自由なはず!部屋で読書だけが、本の世界ではありません。
みんなで集ればきっと楽しい。
一人一人が違うように、本の趣味も千差万別。
本と出会い、人と出会い、街と出会う。そんな機会を提供したい。
読書の秋、秋分の日。
長野門前古本市のはじまりです。


テーマは3つです。

1.長野門前一箱古本市
●時間:11時〜18時
●会場:カネマツ
一箱古本市とは、一人が一箱の古本を販売するイベントです。
2005年、「不忍ブックストリートの一箱古本市」で始まりました。
店主さんの数だけ、全く違う世界に出会えます。
一堂に会した個性的な箱を楽しみ、本を通して人と出会う。
みんなで本と遊びませんか?


2.長野門前古本散歩
●時間:当日、各店開店時間〜16時
長野門前には魅力的な古本屋さんがたくさんあります。
門前古本散歩地図を片手に各店を訪ねると、そこでスタンプを押してもらえます。
店主たちと出会い、本と出会い、街と出会う。
門前の街並みを巡る、古本散歩に出かけましょう。


3.長野門前古本話
●時間:17時〜18時
●会場:カネマツ
一箱古本市の魅力とこれから。
「ミスター一箱古本市」南陀楼綾繁さんが門前にやって来ます!
長野でも始まった一箱古本市、その魅力とこれからについて語っていただきます。

出演者:南陀楼綾繁(なんだろう あやしげ)
出演者プロフィール一九六七年島根県出雲市生まれ。ライター、編集者。
古本、新刊、図書館、ミニコミなど、本に関することならなんでも追いかける。
「不忍ブックストリートの一箱古本市」発起人。
著書に『一箱古本市の歩きかた』(光文社新書)、
『ナンダロウアヤシゲな日々』(無明舎出版)、『路上派遊書日記』(右文書院)ほか。

是非遊びにいらしてください!

引き続き「門前一箱古本市」店主さん募集しています!
よろしくお願いします!



第一回北九州リノベーションスクール



8月27日~30日まで第一回北九州リノベーションスクールに参加してきました。

単なる建築の再生だけではなく地域やコミュニティの再生にも、
リノベーションという手法が有効であることが次第に明らかになっている現在、
これからのまちづくりのプレイヤーとして期待される
「リノベーション・アーキテクト」を育てようという第一回目のスクールです。

会場は北九州小倉だったので、長野からはとても遠かったですが、
いろいろな人との出会いや、外から長野のリノベ事情を考える上で有意義な4日間でした。

スクール内容は、5つのユニット毎に具体的な空き物件を対象にエリアサーベイを行い、
ユニットワークを経て、オーナーにリノベーション提案のプレゼンをするというもの。

提案には、プロジェクトの市場性や事業計画なども要求されます。

ユニットワークの合間には、講師陣によるレクチャーがあるので作業時間はあまりありません。

我々のユニットの対象物件はアーケード商店街(銀天街)の中心に位置する4階建ての空きビル。
店舗として無難な建物で、リノベ物件としては魅力がある建物ではなかったけれど、
3階に昇った時に窓から見えた風景が実に興味深かった。

アーケードの屋根よりも上のレベルは、どれもこれもリノベ物件として癖のある空き店舗(スペース)だらけだったから。
それは、見渡す限り「アーケード屋根上R不動産」!

この、ちょっとした発見から我々のユニットは、
建築自体を上の世界と下の世界をつなぐ公園とする案でまとめました。
事業性については、家賃が払えるくらいの飲食と物販を入れましたが、
ほんと言うと、そんなことよりもアーケードの屋根上を第二の地上とすることで、
まちに起る様々な可能性の方が、きっと大きな経済効果を生むんじゃないかと妄想していたのでした。

リノベーションが周辺地域の再生やコミュニティーの再生に有効な手段だと認識しながら、
現実的な事業性の判断には、対象物件単体での収支が重視されるという、
出題された課題自体に問題を孕んでいることを感じつつ、我々のユニットが提案したイメージは、
アーケードの屋根でつながれたコミュニティーがつくる、あたらしい緑のまち。

実は、全国どこのアーケード商店街でも同じような事が出来そうで妄想は膨らむ。

まずは、屋根上にこんなワンダーな世界が広がっている事を、
多くの人に知ってもらうことから始めてもいいかもしれない。

小倉の銀天街は日本のアーケード発祥の地だそうだ。
是非とも、ここから、既存のアーケードに新しい価値を見出して欲しいなと思います。

エリアサーベイの様子その1→路上観察学会小倉支部/支部長・赤鞄「ねこ」になる (その1)
エリアサーベイの様子その2→路上観察学会小倉支部/支部長・赤鞄「ねこ」になる (その2)
エリアサーベイの様子その3→路上観察学会小倉支部/支部長・赤鞄「ねこ」になる (その3)

ちなみに、エリアサーベイの様子に出てくる元気な女子大生二人が、同じユニットのメンバーでした。


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