昨年末あたりから、なかなか時間がとれずブログの更新もままならない状況が続いてきましたが、
ようやくお盆を前に落ち着いてきたかなという感じです。
それでも、おかげさまで大小10件前後のプロジェクトが常に動いているのですが、
今日はその中から、本格的に現場が動き始めた案件を紹介しようと思います。
エーアイテック社宅リノベ工事
松本に本社を置く、株式会社エーアイテック様の社宅のリノベ工事です。
↓株式会社エーアイテック
http://www.a-i-tec.co.jp/
既存建物は鉄骨ALC造2階建て。これまで木造住宅のリノベは数多くありましたが、今回は初めての鉄骨造住宅です。
既存建物は築20年ほど経過していて、壁にはなんと断熱材が入っていませんでした。
一昔前は気泡を含んだ軽量コンクリート(ALC)が断熱材のかわり・・・なんて言っていた時代もありましたが、
さすがにこのままでは夏暑くて冬寒い、そして光熱費がとても掛かる住宅になってしまいます。
リノベーションによって見た目がかっこよくなっても、温熱環境も含めた居住性が悪いままの家や、
天井や壁を解体して構造材をむき出しにしてしまうリノベを良く見かけますが、
断熱や気密に対する配慮のないまま、そんなリノベを行うと必ず後悔します。
特に長野の気候は寒暖の差が激しく、家の性能が住む人の健康に大きく影響を及ぼすことは言うまでもありません。
ということで、リノベ工事は断熱をどのように考えるかという点が重要なテーマのひとつなのです。
今回工法として選択したのは「湿式外断熱工法」です。
ALC外壁にEPS断熱材を貼り、ALCを蓄熱体として利用することで、より安定した室内環境が得られます。
↓湿式外断熱システム
http://www.stojapan.com/stothermclassic/
この工法は、正直、これまでの別の案件では、コスト面で採用を見送るケースが幾つかあったのですが、
そのコストに見合うだけの快適性は得られると思います。
例えば、古い鉄筋コンクリート造の集合住宅などは、住みながら断熱改修ができて、
快適性はもとより、空調に掛かるエネルギーを大幅に削減することが可能です。
新築ではなくリノベを選択した場合でも、見た目のかっこよさだけでなく、
もっと断熱や環境に対する視点が注目されるようになることも大切な事だと思います。